2021年 7月登山の日「いにしえに 火焔吹きし動の山 静の姿に 時の流れ見ゆ」

 

7月登山の日

鷲羽岳頂上より、鷲羽池越しに槍穂高連峰

 

おすすめの山 「鷲羽岳」

今月は鷲羽岳を紹介しましょう。
 
鷲羽岳は日本百名山の一つとして皆さんもご存知と思います。この頂上直下に火口湖とされる鷲羽池があるのはご存知でしょうか。
 
加賀藩奥山廻りの日記「文化七年 上奥山御境目廻リ 桐沢半六」にも、「鷲羽嶽ノ巳ノ方池有ル 此ノ池甚タ減水ニ而、水三分程有ル」と記され、古くからその存在が知られていました。この池の正面には槍穂高連峰が連なり、この連峰もまた火山であったそうです。
(ヤマケイ文庫「槍・穂高」名峰誕生のミステリー―地質探偵ハラヤマ出動 原山 智/山本 明【著】より)
 
今年、みなさんも太古から続く山の成り立ちの妙味を味わいに、鷲羽岳を訪れませんか。
 

おすすめのコース

 
おすすめのコース(上級者向けの行程)
1日目 新穂高温泉-笠新道経由笠ヶ岳山荘(小屋泊もしくはテント泊)-笠ヶ岳往復
2日目 笠ヶ岳山荘-弓折岳-双六小屋-三俣山荘(小屋泊もしくはテント泊)-鷲羽岳往復
3日目 三俣山荘-三俣蓮華岳-槍ヶ岳山荘-槍が岳往復-南岳小屋(小屋泊もしくはテント泊)
4日目 南岳小屋-北穂高岳-穂高岳山荘-奥穂高往復-白出沢出合-新穂高温泉
 
コースの特徴
笠ヶ岳から奥黒部の峰々をめぐり、さらに槍穂高を縦走するかつての火山をめぐる長期縦走です。黒部五郎岳を経て薬師岳に至り、雲ノ平から水晶岳と縦走して鷲羽岳に至ると奥黒部周辺のいにしえの火山をすべて巡り、さらに魅力的です。
 
今年日本アルプスや富士山を計画されている方も多いと思いますが、2500m以上の高峰に登る注意点を以下にまとめました。参考にしていただき、素晴らしい夏山をお楽しみください。
 

6月登山の日

 

高山病にならないために

高山病とは頭痛やめまい吐き気など、酸素濃度の低下により充分な酸素が体内に供給されにくくなるために起こる症状です。高山病防止はゆっくりマイペースが基本ですが、次の2点も予防のために重要です。
 
①水分補給
水分が不足すると、循環不全という状態になり、末端の組織まで酸素が運ばれにくくなるので、こまめに水分補給を行いましょう。
行動中でも簡単に水分補給できるハイドレーションタイプもおすすめです。
 
②サプリメントの摂取
鉄分が不足すると、血中のヘモグロビン(主成分は鉄分)が減少し、酸素をうまく体内に取り込めにくくなります。鉄分はもともと不足しがちな栄養素なので、サプリメントなどで摂取しましょう。また、疲労が貯まる事で、高山病のリスクは高まります。疲労を貯めにくくするためにはアミノ酸系のサプリメントが有効です。
 
 

熱中症を予防するために

熱中症予防は、水分・塩分補給、帽子、涼しい服装が良いとされています。
登山では、第一に水分・塩分補給。夏山は発汗量が多いので、多い目に水分を補給すると同時に、サプリメントやアイソトニック飲料でミネラル分の補給を忘れないことが大事です。
さらに長時間活動するので、カロリー補給も忘れずにしましょう。低栄養状態も熱中症の要因です。登山用の帽子には風通しや日差しを遮る工夫を凝らしたものがありますが、涼しい服装(寒暖差のある山は夏でも保温性が必要)はなかなか難しいですが、UVカットアイテムや速乾性の素材等をうまく活用しましょう。
 
 

岩場・ガレ場を安全に歩くために

ヘルメットを持参しよう
近年のヘルメットは軽量化と通気性の向上が進み、クライミング中の落石の保護だけでなく、岩場通過中にある岩の突起や、尻餅をついたときの後頭部の保護、樹林帯の倒木から頭の保護など、様々な状況で頭を保護する構造になっています。万が一に備えて常に着用すると良いでしょう。
 
岩稜帯に使いやすい登山靴を使おう
ガレ場や岩場を安定して登ることが出来るように、クライミングゾーンを配置したソール・濡れた岩場で滑りにくくした材質のソールを備えて、フィット感の良い軽量の登山靴がたくさんモデルとして登場しています。今年日本アルプスデビューを考えている方は、一度石井スポーツのスタッフにご相談ください。最適な靴をご提案します。安全登山は足元から!

7月登山の日

 
 
「用意周到な準備で安全登山」皆様がすばらしい登山をされる事を石井スポーツスタッフ一同願っております。
 
 

おすすめの登山用具

 
 

鷲羽岳