2021年 2月 登山の日 「裾ひろく 白妙の衣のごとき 浅草の峰」

 

2月登山の日

浅草岳

 

おすすめの山 「浅草岳」

今月は「浅草岳」を紹介しましょう。
浅草岳(あさくさだけ)は、越後山脈に位置し、新潟県魚沼市、福島県南会津郡只見町にまたがる大きな山です。隣の守門岳と共に豪雪で知られ、魚沼の町からは標高差1000メートルを超える堂々たる山容を誇ります。
 
夏はネズモチ平まで車が入るので2時間ほどで山頂に至り、眺望とお花のきれいなハイキングの山としても知られていますが、是非、この豪雪で知られる大きな山には、自らの足でしっかりと標高を稼いで登っていただきたいと思います。
 
今年、みなさんも白い裾をたおやかに広げる「浅草岳」を訪れませんか。
 
 

おすすめのコース

ムジナ沢登山口-桜ゾネ広場-前岳-浅草岳
 
下山は往路を戻るのが一般的です。早坂尾根・ブナ曽根を下降することも出来ますが、大回りで下山することになるので、この場合は山スキーを使うことをお勧めします。
また往路も雪崩や雪庇に注意を払う必要がありますが、各尾根を下降する場合はどうしても急斜面を下降しなければならないので、雪の状態をよく観測して、下降路の選択は慎重に行う必要があります。
 
 

スノーシュー・ワカンは雪山の魔法の絨毯

天気に恵まれた雪山は本当に楽しいものです。その楽しみを味わわせてくれる魔法の絨毯がワカン・スノーシューです。靴だけではももまで潜り、ちっとも進まない雪の原もサクサクと進むことが出来ます。
ここでスノーシューとワカンの違いについて述べましょう。
 
 

スノーシュー

雪上での浮力が大きく、ストラップ式のためブーツへの装着も簡単で緩みにくい。クライミングサポートが装着されたモデルならば、かなりの急斜面でも楽に登高が可能です。
 

ワカン

軽量でコンパクト、キックステップが効くので急斜面の登下降も安心して行動できます。しかもアイゼンを併用できるので軟雪、硬雪が織り交ぜて現れるような稜線で威力を発揮します。
浮力はスノーシューに比べると劣り、とりつけもコツがいるのですが、雪山でワカンを使いこなせる登山者は真の実力者と言っても過言ではないでしょう。
 
 

雪の山を楽しむウエアリング

基本となるウエアリングのポイントは熱の発散・対流別に対策を立てて効果的に重ね着することです。特に雪山では風が強いことが多いので次のアイテムに関しては慎重に準備したいものです。
 
①アウターレイヤー
冬山は思わぬ降雨による濡れや過冷却水による凍結等、厳しい条件に耐える防水透湿素材ジャケットに加えて、状況に応じて脱ぎ着のしやすいサイドジッパーを備えたオーバーパンツがお勧めです。
 
②手袋
凍傷を防ぐためにインナーグローブ+ウールグローブ+オーバーグローブとレイアリングすると効果的です。特にインナー・ウールグローブは必ず予備を用意して濡れに備えます。
 
③防寒着
休憩時にはコンパクトで暖かいダウンジャケットは必携です。濡れに強い撥水加工の高品質ダウンを選びましょう。
 
 

スノートレッキングに必需品となる装備

 
①ストック
スノートレッキングの必需品。雪の上を歩く時にバランスをとります。ストックは1本でなく、2本セットがお約束ですね。バスケットを雪用のものに交換しておくと、深雪でも使いやすくなります。
 
②ゲイター(スパッツ)
いくら防水の良い靴でも、靴の中に雪が入ればひとたまりもありません。ロングタイプのゲイターを用意しましょう。使用する靴にあわせたサイズを選ぶことも必要です。
 
③テルモス
普通の水筒では凍ってしまいます。雪の中ではなによりも暖かい飲み物が必携。体が温まりほっとします。
 
④サングラス
2月ともなれば雪の上は紫外線が強いので必ず必要となります。風の強いときはゴーグルも必携ですが、登高時などは発汗が多いのでサングラスとの併用が快適です。
 
 

雪崩対策装備

雪山は大変美しいですが、危険も潜んでいます。
雪山の危険として、みなさんが認識されているのは吹雪・雪崩が代表的なところと思いますが、近年雪崩対策用具(雪崩ビーコン・プローブ・ショベル)が大変使いやすくなりました。雪山に向かう際は、携行するが常識とも言われています。
しかし雪崩ビーコンは高価でもあり、命を託すたいせつな機器です。各装備を準備するポイントを整理しましょう。
 

雪崩ビーコン(アバランチトランシーバー)

雪崩に埋没した際に、機器から発信される電波を受信して埋没点を特定します。発信周波数は457kHzで世界共通です。発信は1本のアンテナ、受信は3本のアンテナで行う雪崩ビーコンが標準です。埋没した人までの距離をデジタル表示するだけでなく、自分が埋没したときにより早く探索されるように、発信アンテナの方向を自動的に切り替えるなど各社は工夫を凝らしています。機能的には各社ともに一定の水準に達していますから、自分の雪崩ビーコンの特性をよく理解して、捜索訓練をする事が重要です。
 

プローブ・ショベル

雪崩ビーコンだけでは埋没者を救出出来ません。プローブは雪の中に埋没している場所を特定するのに使います。長さは240センチ以上で、径が太くて、埋没深を確認しやすい目盛を刻んである物を選びます。引き伸ばすのにコツが必要ですから、公園などで訓練をしましょう。ショベルは素早く埋没した人を救出する重要な用具です。ショベルを有効に使えば、埋没深が1mでも10分程度で救出出来ますが、手で掘れば1時間以上かかるというデータがあります。軽量でも十分な強度のあるショベルを選びましょう。
 
 

そもそも雪崩に合わないために

埋没した人を助けるのに重要な役割を持つ雪崩対策装備ですが、雪崩に合わないことが一番大切です。天候を把握して、危険性の増大する大量積雪や気温の急激な変化が観測された時は入山を控える。地形図をよく見て、より雪崩に遭遇しない登路・下降路を検討する。入山前の準備や登山中の積雪や雪崩の発生状況などの現地観察がより安全な登山につながります。
 
 

おすすめ用具

 

 

 

以上冬の登山を楽しむコツを述べました。
「免疫力を高めて、健康生活!」健康と感動をサポートする石井スポーツから皆様への提案です。 

 

浅草岳