2020年 7月登山の日 「樵路踏み入り 幽玄のけしき見ゆ」

7月登山の日

柳沢本流のナメ滝

 

おすすめの山 【奥日光柳沢川本流域】

今月は奥日光でもさらに奥まったところにある柳沢本流域を紹介したいと思います。
 

奥日光周辺は自然を守るため自家用車などの進入を制限しているので、赤沼から低公害バスに乗って各所に行きます。
奥日光の遊歩道はよく整備されていて、クルマユリ・フタリシズカ・ニホンジカ・キビタキなど、四季に応じた動植物を見ることの出来る素晴らしい場所です。今年、みなさんも奥日光を訪れませんか。

 

 

おすすめのコース

 

(行程)

 

赤沼 =西ノ湖入口バス停 – 林道終点 – 赤岩滝周辺柳沢本流域(往復) – 西ノ湖

 

コースの特徴

 

西ノ湖入口バス停からは林道を終点までたどります。一部道標などありますが、基本的には地図で現在位置を確認しながら歩きましょう。
いよいよ沢に入るところから一般のハイキング道ではなく、ケルンやかすかな人の踏み跡を頼りに飛び石伝いに渡渉をしながら沢筋の道をたどります。しばらく進むと赤岩大滝が遠望されるのでよい目標となるでしょう。
河原の一枚岩を進んだり、踏み跡を見つけたり、探検感覚で進むと、赤岩大滝への渡渉点にたどり着きます。そのまま大滝を見に行くもよし、柳沢本流に分け入り(沢登り用の装備が必要です)、水とたわむれるのも良いでしょう。

 

今回紹介したコースは一般道ではないので、少しハードルが高いですが、奥日光は様々なハイキング道が整備されています。詳しくは環境省 日光湯元ビジターセンターのホームページ(こちらをクリック)を見ていただき、ご自分の力量に応じて奥日光の自然を楽しんでください。

 

 

夏山の注意点

7月初めから本格的な夏山シーズンが始まりますが、シーズン初めに登山中のトラブルとして、熱中症や害虫被害が多く報道されます。
そこで水分補給・害虫など、夏山に登る注意点を以下にまとめました。参考にしていただき、素晴らしい夏山をお楽しみください。

 

夏山の注意点1 水分補給と熱中症対策

登山で気持ちよく汗をかくためには水分補給が重要です。水分が不足すると、循環不全という状態になり、末端の組織まで酸素が運ばれにくくなるので、すぐに疲れてしまいます。翌日まで疲れも残りせっかくの休日が台無しです。

 

水分補給の目安

 

水分補給の基本は誘い水のつもりで歩き始め30分前に約200ml(コップ2杯程度)飲んで、トイレも済ませます。そのあとは1時間に300mlを目安に飲みますが、一度にゴクゴク飲むと体に吸収されずにおなかが痛くなったり、トイレが近くなります。何度かに分けて飲みましょう。ハイドレーションタイプの水筒であれば、歩きながら補給できるので便利です。

 

おすすめ ハイドレーション

ソース SOURCE アルティメットハイドレーションシステム

 

 

水分だけの補給は危険

 

水分だけを補給すると電解質を失った体液をさらに薄めて低ナトリウム症(水中毒)を引き起こし危険です。水分と電解質の補給は切っても切り離せません。特に夏は発汗量も多く積極的に水分補給しなければなりませんが、電解質を含有したスポーツドリンクを中心に、塩分補給サプリメントも準備しましょう。

 

 

熱中症対策

 

夏の登山で水分補給とともに注意したいのが熱中症です。

 

熱中症予防は、水分・電解質補給、帽子、日陰、涼しい服装が良いとされています。
登山では、第一に水分・電解質補給が大切なことは先に述べました。さらに長時間活動するので、カロリー補給も忘れずにしましょう。

 

低栄養状態も熱中症の要因です。帽子、涼しい服装、日陰ですが、登山用の帽子には風通しや日差しを遮る工夫を凝らしたものがあります。涼しい服装は登山の場合なかなか難しいですが、UVカットのアイテムや速乾性の素材等をうまく活用しましょう。
 

おすすめ UVカットパーカー

フォックスファイヤー FoxFire SCアルティメットフーディ

 

 

登山中のマスクの着用

 

ウイルス感染症対策としてマスクの着用が勧められています。
アルコール手洗いジェル・マスク・体温計は新しい登山様式では必携ですが、マスクを着用しての行動は熱中症の危険性が高くなります。

 

おすすめ ハンドジェル

レシピ PU:RECIPE プレミアムハンドジェルS 60ml アルコール濃度70%

 

交通機関や登山口など人の密集する場所ではマスクは必ず着用するべきですが、ヒトとの距離が2m以上取れるところではマスクを外しましょう。アウトドア フェイスマスクは呼吸がしやすいように設計されているので、日焼け防止と感染防止の両面からおすすめです。

 

おすすめ UVカットネックシェード

フォックスファイヤー FoxFire SCミニギンガムネックシェード

 

また、登山道に人が多く、マスクを着用しなければならない状況では、歩行スピードを落とすとともに、水分補給を十分に行い、休憩も多く取り熱中症予防を図りましょう。

 

 

夏山の注意点2 登山中に注意する虫の防ぎ方と対処の仕方

蚊・ぶゆ・ケムシ・ヒルの防ぎ方

 

(1)長ズボン長袖を着用して肌を露出しないこと。
※防虫効果の高いメッシュのパーカを活用すると、蒸し暑いときも大丈夫。

 

(2)携帯の蚊取り線香や虫除け・ヒル除けスプレーをいつも準備。

 
 

蚊・ぶゆ・ケムシ・ヒルに刺された時の対策

 

(1)どんな虫であれ、流水で洗い流す。
 
(2)ヤブ蚊やぶゆなどの毒性の強い虫の場合はポイズンリムーバーで吸い出す。
 
(3)ケムシの場合は毒棘を粘着テープなどで取り除く。
※タオルで棘を振り払うと、棘のついたタオルを介して炎症を広げるので要注意。
 
(4)抗ヒスタミン系成分を含むステロイド系軟膏を塗る。
※抗ヒスタミン系成分(市販のかゆみ止めの多くに含まれています。パッケージ裏の成分表でご確認ください)

 

 

ヒルに吸われた時の対策

 

ヒルは血を吸うと自然に剥がれ落ちますが、食らいついているときは引っ張って無理に取ると口が残るので、ライターの火などであぶって取ります。また、いつまでも出血するので絆創膏を強く張ります。

 

 

医療機関(皮膚科)を受診

 

ヤブ蚊やぶゆなどの毒性の強い虫やケムシに刺された場合や、ウルシなどの毒のある草にかぶれた時は、患部を冷やして速やかに医療機関に行きましょう。

 

 

夏山の注意点3 雷に注意

雷は次の三つの条件が組み合わさって起こります。

 

①湿った空気があること。
 
②大気の状態が不安定であること。
 
③上昇気流があること。
 
以上の条件が揃った時、積乱雲が発達して雷雨となります。雷は遭遇しないことが唯一の身を守る方法です。次の点に気を付けてください。
 
 
①天気予報に注意する。(大気の状態が不安定キーワード)
 
②遠くから雷鳴が聞こえないか注意する。(ラジオの雑音等で確認するのも有効)
 
③発雷確立の低い午前中に登山を終える。(早出早着きが登山の基本)
 

 

 

以上夏山を安全に楽しむ注意点を述べました。

皆様がすばらしい登山をされる事を石井スポーツスタッフ一同願っております。

 

 

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