新緑に誘われて野山に繰り出したくなるのは日本人のDNAではないでしょうか。
よもぎ摘み・新茶つみと、古来より山の幸や海の幸をもとめて戸外に出るわくわくした気持ちは、いにしえより続く日本人のこころです。皆さんも心行くまで自然を楽しんでください。石井スポーツはそんな皆様にこの時期を快適に過ごす提案をさせていただきます。

ゴアテックスウエア

　皆さんご存知のゴアテックスのウエアは急な雨や、山特有の冷たい風を防いでくれる万能ウエアです。このゴアテックスは蛍石という鉱物から作られていることはご存知ですか？ハイテクの裏に自然の力が使われていることを知っていただくと、より愛着を持っていいただけるのではないかと思いご紹介しておきます。
　さてゴアテックスのウエアの万能性については言うまでもないと思いますが、この万能性もレイヤリングでさらに力を発揮します。

　特にこの季節は自宅を出るときは早朝で肌寒くて、尾根を登るころは日差しが強くなり汗ばむ陽気。山頂で休めば思いのほか風が冷たくてすっかり体が冷えてしまったという経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

お勧めレイヤリング

　この時期のお勧めレイヤリングはとして、一般的には汗冷えに関してはウールの薄手の長袖がお勧め。この時期だけでなく7月8月の北アルプスや北海道の山などでも活躍するだけでなく、秋にも大活躍する万能ウエアになります。特に女性には冬の街着のアンダーにも使用できる一年を通じて使える優れものです。（もちろん寒がり男性にもおすすめ）そして長袖アンダーにお気に入りの速乾性Tシャツを組み合わせて肩冷えを防ぐのがポイント。
　パンツはもうこの時期ではあまり厚手ではなく、軽やかな薄手のものでよいでしょう。

　整理をすると、トップスは長袖ウールシャツ（春らしいきれいな発色のものがあります）にＴシャツを組み合わせて活動的に、ボトムも同じく軽やかにして全体的に活動的なイメージでしょうか。これならば透湿防水素材のゴアテックスの雨具を雨具としてだけでなく防風着にも活用できます。

レイヤリングをサポートする知恵とグッズ

　では少し標高の高い2千m級の山に行くときはどうでしょう。標高が1千メートル上がるごとに約7℃温度が下がるので、標高2千mではおおよそ15度近くは町より気温が低いものと思ってください。この場合は、もちろんこの組み合わせがベースで、Ｔシャツを長袖の薄手のフリースにすればよいでしょう。
　加えて思わぬ残雪（特に日陰には残りやすい）で道がぬかるんでいることも多いので、スパッツとゴアウインドストッパー素材のグローブは用意しましょう。

山の道具は創意と工夫で万能グッズに変化

　当然ツエルトや防寒着を持っていくのは山の常識。緊急時に使うだけでなく、ツエルトは風通りの良い山頂などで仲間とくるまって腰かけて遠くの山の名前を同定したり、お弁当を食べる時のひざ掛け代わりに使ったりと多目的に工夫次第で様々な使い方があります。防寒具も着るだけでなく、防水袋に入れてクッションに使うなど、これも工夫次第。山の道具は創意と工夫でなん通りにでも使える万能グッズに変化します。