基本装備

アイテム ポイントアドバイス 必須度合い
など
スキーor
スノーボード
用途やエリアの状況に対応したスペックのモデルをご自身の技術レベルに合わせて選びましょう。 必須
ブーツ 短時間のハイクアップではゲレンデ用のアルペンブーツでもOKですがやはり軽量で歩きやすいウォークモード付のツアー向けブーツが快適です。その中にも滑走性を重視したフリーライディング向けのタイプから超軽量なスキーアルピニスト向けのタイプまで、様々な製品がリリースされています。ご自身の志向に合ったブーツを選びましょう。 必須
ポール
(ストック)
長さが変えられる伸縮タイプと非伸縮タイプがあります。様々な状況に対応できる伸縮タイプがお薦めですが振りのバランスにおいては非伸縮タイプが優れています。また材質もカーボン製とアルミ製またはそのハイブリッドタイプがあります。ハードな使用を考えている方や危急時の搬送を考慮する方にはアルミシャフトを、振りの良さや軽さを求める方にはカーボン製が良いでしょう。またポールはハイク時の傾斜に合わせビンディングのクライミングサポートを操作することに使用することからグリップやリングの形状などもチェックして使い易いものを選んでください。変わりどころとしてはブラックダイヤモンド社のウイペットなどポールのグリップ部分にピッケルにブレード状のものが付いているポールもあります。取り外しできるためピッケルまではという場合に便利なモデルで時期やエリア特性に合わせて使い分ける事も検討してみてください。 伸縮・非伸縮
どちらでも可
ゴーグル バックカントリーに限らず視界の確保は最低条件です。レンズが曇ってしまったり歪んで見えるようなものでは安全に滑ることはできません。特に厳しい環境下に置かれるBCではさらに高性能なゴーグルが求められます。従来のダブルレンズをはじめ電熱効果で曇り防ぐものやファン付きなど様々な曇り止めゴーグルも販売されています。顔にフィットし隙間ができにくい形やヘルメットとのフィッティングなどもしっかりチェックして選びましょう。レンズは各社からハイコントラストレンズと呼ばれる物の輪郭がはっきり見えるタイプがお薦めです。 必須
サングラス 主にハイクアップする際に使用します。ゴーグルでのハイクでは汗ばんだり体温が上昇してくるためゴーグル内部の湿度が上昇することで早期に曇り始めてしまいます。そこでハイク時にはサングラスを使用することで大切なゴーグルを温存できるというわけです。サイドまで巻き込んだデザインのカーブしたレンズを使ったモデルが理想(横からの光線や風の巻き込みが少ない)ですが好みのサングラスでもOKです。 必須
スキーシール スキーの滑走面に張り付けてハイクアップの際に使う重要なアイテムです。エチケットブラシのように単一方向に毛並みが向くように植毛された素材が雪の結晶に食いつくようになることでスキーを履いたまま斜面を登ることが出来る道具です。シールという名称は昔アザラシ(Seal)の毛を使っていたことから現在もこのように呼ばれているとされています。現在ではアザラシは使われていません。毛の種類はモヘアと呼ばれる山羊の毛とナイロンがありそれぞれ単独使用の物とミックスして使っているものがあります。モヘアは基本的に繊維一本一本が細くて密度が高めに植毛されることで特に降雪して間もない雪の結晶に食いつきやすい傾向があります。またグリップが良い反面前には進みやすいく滑走性にも優れています。ただし摩擦に弱い傾向があるためナイロンに比べ耐久性に劣ります。一方ナイロンは非常に丈夫な素材で摩擦にも強く耐久性に富んでいます。モヘアに比べ一本一本の繊維が太くコシがあるためどちらかと言えば硬めの雪に向いています。また化学繊維なのでモヘアに比べ価格が安く設定されます。次の要素はスキーの滑走面に張り付ける粘着面の素材です。大別するとグルーと呼ばれる接着材を熱で柔らかく溶けた状態にしてベースの生地にしみ込ませたタイプのものと熱を使用しない方法でアクリル系の両面テープの様なフィルムを張り付けるタイプがあります。また最近では少なくなっていますがシリコン系の粘着素材を使った物もあります。それぞれに長所・短所があるため使用する環境や時期及びシールに対する使用者の習熟度、メンテナンス性や耐久性も考慮して選んでください。 必須
ヘッドランプ 万一のビバークにも使いますが日帰り山行であっても避難小屋での休憩などで使用する場合がありますので必ず携帯するようにしましょう。 必須
コンパス 現在位置の把握や進行方向などを決める際にも使用しますが事前に使い方をマスターしておく必要があります。 必須
地図 地形の把握に絶対必要となります。GPSや携帯のアプリなども利用しますが寒さによって携帯電話などはすぐに電源が落ちてしまうため使い物にならない場合もあるため紙の地図も必ず持つようにしましょう。次回のライディングのためにもメモを書き加えることで自分なりの地図を作ることが出来ます。 必須
魔法瓶
(500ml以上推奨)
ストーブが無くても暖かい白湯を入れて持ち運べます。 必須
スペア電池 GPSやヘッドランプなどのバッテリー切れに対応するための予備 必須
モバイルバッテリー 携帯やスマートホン用のバッテリー 必須
バックパック
(30ℓ~50ℓ)
上記の装備を効率よく持ち運ぶためのザック。アバランチ用品やシールなどを入れられる専用のポケットがある専用品が使い易い。 必須
ホイッスル 遠くの仲間に自分の位置を知らせたり視界の悪い際いリグループしやすくするなどに使用します。高い周波数の音が吹雪でも遠くまで聞こえます。雪崩埋没者を捜索するとき、二次災害監視時にも使うのでからなず携行しましょう。 必須
アバランチトランシーバー(ビーコン) 雪崩に巻き込まれた際に埋没した人の位置を特定するための装着するアイテム。現在はトリプルアンテナのデジタルタイプが主流となっておりピンポイントで精度の高い捜索が可能となってきており一刻を争う埋没者の発見がスピーディーに行えるようになってきた。もちろん事前にトレーニングが必要となるのは言うまでもない。 必須
ショベル 雪崩に巻き込まれた埋没者を掘り出す際に必要となる必携装備ですが春のツアーなどではテーブルを作ったりテントのまらりに雪のブロックを積んで風よけにする際ブロックを切り出したりと様々な用途に使用します。お使いのバックパックのギアポケットのサイズも考慮しておきましょう。ハンドル部分に特徴がありDグリップと呼ばれるタイプが一番力が入りやすく使い易い。また鍬のようにもなるグリップもあるので実際に組み立てて特徴を理解した上で購入しましょう。 必須
プローブ 埋没者の位置をある程度アバランチトランシーバーで絞り込んだ後このプローブで埋没位置や深さを特定すために使用します。万が一埋没者がアバランチトランシーバーを装着していないまたは機能していない(バッテリー切れやスイッチ入れ忘れ・衝突による破損)場合にはプローブのみで捜索する場合もあります。プローブの材質はカーボン製とアルミ製の二つがあります。また長さに関しては230cmから300cmまでの製品がありますが積雪が多く沢など複雑な地形が多い日本では長めの物を用意したほうが良いでしょう。また仕舞寸法によってお使いのザックに収まらない場合もあるのでマッチングも確認しましょう。 必須
スノーソー 主に積雪状況を確認するピットチェックで使用しますが場合によってプローブの先端に取り付けて雪庇を切り落としたりもできます。ブロック状に雪を切り出す際も利用します。刃の形状により雪をスピーディーに切るタイプと刃が細かく木の枝なども切れるタイプがあります。 必須
ファーストエイドキット 三角巾・包帯・ガーゼのほか絆創膏・内服薬(解熱鎮痛剤・整腸剤・胃腸薬など)ビニール手袋・ハサミ・レスキューシート・テーピングテープなど普段から中身を精査し消費期限などにも注意し入れ替えるようにしましょう。いざという時のためとは言え何でもかんでも持っていくとそれだけで大量の荷物になりかねません。自分なりに必要な装備を厳選しコンパクトにまとめられるようにしたものです。 必須
WAX 手軽に使える生塗タイプが使い易い(時期に応じた雪温に合わせる) 必須
マルチツールナイフ プライヤーやナイフのほかビンディング調整に使えるアイテムがあるとさらに良い。 必須
ダクトテープ テントやウェアなどの補修にも使えて便利。 必須
アウターシェルジャケット&パンツ ゴアテックスに代表される透湿防水素材の3レイヤー構造で中綿無しタイプが望ましい 特にBCの場合は登攀中や滑走中でも木の枝に引っかかる場合もあるため薄手よりもある程度しっかりした生地を使ったタイプがお薦めです。 必須
ベースレイヤー 時期に応じて素材や厚みを調整しましょう。基本的にはウール素材がおススメですが発汗量など個人の体質やジャケットの素材などの組み合わせなど自分に合ったレイヤリングを工夫しましょう。 必須
ミドルレイヤー 現在ではミッドシェルと呼ばれる蒸れにくい中綿入りの中間着も登場してきておりバリエーションが豊富。時期やエリアに応じて最適な組み合わせを見つけましょう。 必須
防寒着(化繊綿orダウンジャケット) 主に行動中以外の休憩時や停滞時に保温用として着用します。ダウン(羽毛)のほか化繊綿を使った物があります。携帯性や軽量性に優れたダウンは保温性も優れますが万が一濡れると保温性が失われ乾燥しにくい弱点があります。濡れることが予想される時期には化繊綿の防寒着が良いでしょう。 必須
帽子 ヘルメット装着の方もハイクアップの際には着用します。 必須
グローブ1 握りや防寒性能を考えると皮革製がお薦め。五本指タイプのほか特に厳冬期にはミトンタイプなどの保温性の高い製品がお薦めです。 必須
ソックス ハイクアップして楽しむバックカントリースキーではブーツの中のフィット感や蒸れによって快適性が大きく左右されます。蒸れは靴擦れやマメの原因になります。また高山では-20℃以下になる場合もあるためソックスは大変重要です。特に汗をかきやすい方は日帰りでも替えを持つと良いでしょう。 必須
行動食 ナッツ・ドライフルーツ・餅・ようかんなどお好みで。 必須
ヘルメット ヘルメットは滑走時だけでなく雪崩に巻き込まれた際の立木や岩への接触・激突の際、頭部への衝撃を緩和してくれる重要なアイテムです。自分は上手いからヘルメットはいらないと考えずに出来るだけ装着するようにしましょう。現在では軽量でフィット感に優れスタイリッシュな製品が多く販売されています。頭の形のフィットすることやベンチレーション機能を搭載したものがお薦めです。 推奨
スペアゴーグル パウダー滑走において転倒した場合ゴーグルが雪まみれになりやすく特にビーニーで滑る場合にはゴーグルの内部にまで雪が入り込んでしまいます。よほど乾燥した雪でもない限り現場で雪が付着したゴーグル内部の雪をきれいに取り去ることは不可能です。そのまま使用しようとすれば雪が溶けだし途端にレンズが曇るないしはレンズの内側が凍り付いてしまい視界がきかない状況に陥ってしまいます。そんなときのためにもスペアゴーグルないしはスペアレンズの携行は必須です。視界がきかない=行動不能となってしまいます。またヘルメットを使う事でゴーグル内部への雪の入り込みがかなり抑えられますのでその意味でもヘルメットも重要です。用意するのは同じゴーグルでも構いませんが明るさの違うレンズカラーの物を用意しておけば状況に合わせて使い分ける事もできます。 推奨
ドライ系レイヤー ファイントラックやミレーなど数社から発売されているアンダーウェアの下に着て汗を肌から引き離すための機能を持った直接肌に装着する物 汗冷えを大幅に軽減することが出来るため冬山のマストアイテムと言えます。 推奨
バラクラバ 強風時や吹雪の際にも顔面を雪や風による寒さから守ってくれる目出帽。首筋からのヒートロスも防ぐことが出来るため大変有効です。ゴーグルが曇りにくい構造や素材に工夫されたものを選びましょう。 推奨
バフ(ネックチューブ) コロナ時代のスタンダード。防寒・日焼け防止・飛沫予防など使い方は様々。 推奨
インナーグローブ 寒くても手は汗をかきやすいため少しの濡れでも冷えにつながってしまいます。ドライな状態を保つために使ったりメインのグローブの保温力を調整するために使ったりします。 推奨
ツェルト ビバークや天候の急変などで一時的に停滞をする際など体温の低下を防ぎながら休憩を取ることが出来るようになる簡易テントがツェルトです。雪山では一枚の生地だけなのですが驚くほど暖かく過ごすことが出来るため必ず携帯したい装備です。一人用から2~3人用まで販売されています。 推奨
無線機 山では携帯電話が通じない場所も多くあるため不測の事態に備えできれば無線機の用意もしたい。要免許タイプでなければ遠くまで電波が飛ばないため事前に免許を取得しておこう。ただ外部との通信は難しいのですがグループの中だけで使えるタイプの免許不要の特定省電力トランシーバーは次の滑走者に斜面状況をアドバイス出来たりリグループ場所を伝えたりしやすくなど有効に使う事も出来るため安全性が高まります。 推奨
針金 ギアの故障などに備えて準備。 推奨
結束バンド
(タイラップ)
ギアの故障などに備えて準備(30~40cm程度の長さの物数本)安価な製品だと寒さに弱くすぐに破損の可能性が高いのでホームセンターなどで信頼性の高い製品を選ぶようにしましょう。 推奨
白湯 出来れば1リットル程度の保温力の高い魔法瓶に沸かしたてのお湯を入れて携行しましょう。お茶やコーヒーなどに使ったり粉末スープやラーメンなども十分可能です。 推奨
カトラリー フォークやスプーン・はしなど必要に応じて。 推奨
スノーシュー ツアービンディング未装着の方やスプリットボード以外のスノーボーダーの方が雪の斜面を登るために必要なアイテムです。西洋かんじきと呼ばれるものです。斜度のある場所で使用するためレジャー向けものとは違いしっかりしたクランポンと横ずれしにくい性能の登山用スノーシューが適しています。ブーツとの相性も考慮して選ぶようにしてください。 スノーボードの場合必須
グローブ2 春先の温暖な時期のメインとして使ったり、作業用のスペアとして用意したい。濡れに強いものや蒸れにくくフット性に優れたものなど種類も多いので自分に合ったものを選びましょう。 ハイクや作業用
スキーアイゼン スキーアイゼンとは主にビンディングに装着して歩行時にシールのサポート的に使用するアイゼンの事でクトーとも呼ばれています。特にアルパインエリアや残雪期にはあると非常に頼りになりますが過信は禁物です。滑落の恐れがあるような状況ではアイゼン・ピッケルに切り替える早めの判断も重要です。 エリアや時期によって用意する
スキーバンド スキーを束ねるだけでなくシールトラブルや搬送が必要になった際にまとめたり固定したりと適度な伸縮性がありずれにくく使い易い。万が一シールの粘着が悪くなった場合には板にシールを装着した状態の上からスキーバンドで固定するだけでシールがスキーに固定されるため登ることが可能です。片側2~3ヶ所留めれば十分な固定力です。 4~5本程度
アイゼン 厳冬期のアルパインエリアでは風の影響で雪が硬く氷結している場合もあるためシールでは登れない場合もあります。また春の残雪期も同様ですので用意しておくと安心です。スキーツアー向きのジュラルミン製の軽量な物であれば持ち重りしないので苦にならないと思います。
ピッケル アルパインエリアでのバックカントリーではアイゼンとセットで使用します。本格的なクライミング用のピッケルでもOKですが滑走目的のツアースキーであれば補助的な使用目的に合わせたジュラルミン製の軽量タイプが販売されています。山の状況に合わせて選びましょう。
ロープ 共同装備でも構いませんが個人としても10m程度でも構わないので携行してほしい装備です。細すぎると使いにくいので6mm~8mm程度のロープがおすすめです。沢や崖への転落からの引き上げやけが人の搬送、天候待ちのさいにツェルトを張る際など色々使えます。
クライミングギア(カラビナ・スリング・ハーネス) ロープを使う際に使用する安全環付きカラビナ(HMS型)2枚とベーシックカラビナを数枚のほか120cmと180cm程度のスリング数本とプルージックコードもあると便利です。そのほかダイアパータイプのハーネスを準備しましょう。本格的なクライミング用ハーネスと比べダイアパータイプのハーネスはスキーやアイゼン装着時でも履いたままスキーウェアの上から着脱できるタイプのシットハーネスで軽量コンパクトなので携行しやすいモデルです。
GPS 視界がきかない場合の現在位置の把握やログを取ることが出来るなど大変有効なアイテムです。出来ればグループで一つはあると良いでしょう。ただし全体像の把握は紙地図よりは難しい場合もあるため紙地図も必要です。
高機能時計 時間の把握のほか時計によっては気圧・高度・温度・コンパスなどの機能が搭載されていて大変便利です。
ストーブ
(バーナー)
暖かい食事や飲み物を取るためのほかにビバーク時には暖房として、そして受傷者の搬送の際には低体温症対策として加温・保温をするため外からと体の中から温めることが出来るお湯を作ることが出来るストーブは是非加えていただきたい装備です。

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